【アドベンチャー】牝贄プロジェクト〜新人OL、社畜の刻印〜 彼女はカエレナイ【SPINDLE】

「気分はどうかな?」 「んんーっ!」 鍵を開けてロッカーの扉を開く。 そこには手足を縛られた女がいた。 こっちを見上げて睨み付けてきながら、盛んに声を出している。 もっとも、口枷のせいで何を言っているのかは分からないが。 「元気そうじゃないか。どうだ、俺の言うことを聞く気になったか?」 「んーっ! んんっ」 「やれやれ、まだそんな態度を取るんだな。俺に協力すると約束すれば家に帰してやるって言ってるのに」 「んぶっ、んんーっ!」 「おお怖い。そんなに睨み付けないでくれよ」 ニヤニヤしながら肩を竦めてみせる。 小馬鹿にした態度に、彼女がますます怒った表情を浮かべた。 織宮香苗(オリミヤ カナエ)。 若く才能がある部長のお気に入りの女性社員。 部長と婚約したらしいって噂もある。 来須信和は、そんな彼女を使ってまずは部長の座を、そしてさらに上へと向かおうと考えた。 拘束されている‘香苗’は、瞳を潤ませながら‘信和’を睨みつける。 「まったく、意外と強情だな。素直に従えば楽になれるのに」 睨み付けてくる香苗の顔から胸、そして下半身へと視線を移していく。 イヤらしい視線を受けて、香苗の頬が僅かにピクリと動いた。 「いい加減諦めたらどうだ? どうせ最後は従うしかないんだから、俺の出世のために協力してくれよ」 「んぐっ、んんっ、んーっ!」 ふざけるなとでも言っているように、香苗が呻く。 相変わらずキッ――と睨み付けてくる香苗に、溜め息を吐いた。